営業と運営の日記と記録 working diary
少ない営業日の覚書と記録を兼ねて、日記をここに綴ります。小さきこと、つまらぬこと、よしなしごとども。できるだけ続けることを目標に。「お知らせ / 雑記」のブログには、広くお伝えしたい件や長めの文章を綴ります。

2026年9月29日(火)
12-15時オープン。9月11度目の営業日。
今日も朝から雨。降ったり止んだりを繰り返し、営業中はもちろん雨。均一台は三日間中に入れっぱなしだが、それはそれで出し入れがなかったので楽だった。しかし外に本を出せないのはやはり寂しい。
私の前職のCEO来店。鞍馬口の外れでなにやってんだかと様子を見に来てくださった感じ。2人で話すと4坪の売り場はもういっぱいな感じ。広い意味での「お店のはなし」。経験と人脈からくるこぼれ話が面白く参考になる。私ごときが参考にできるようなことは実はとても少ないというかほぼないのだけど…。ドアを開けているとお客さんが帰る時に気付けず挨拶もできないんですよね、と言うと「なんも買わん客は逆に挨拶なんかされたくないで」と言われる。
雨は降り続ける。静寂と空白の三日間だった。ドアに貼った「9月の営業日のお知らせ」の紙をはがす。また10月のを作ろう。
写真:出雲路橋から北をのぞむ。霧に包まれた北山方面。

2026年9月28日(月)
12-15時オープン。9月10度目の営業日。
またも朝から雨。店に出る頃は少しやんでいて、カッパも着ずにすんでちょうどよかった。しかし、静けさは深度を増し、店内の奥にただ座り続けて背中が痛くなる。見てはもらえぬ均一台に本を増やす。
ブックフェアの準備とオンラインにあげる本の下調べをなんとなくする。『80年代アメリカ女性作家短編選』の選者、干刈あがたの解説がとても読みやすく興味深く、今の私にとって示唆に富んでいる。ふと開いたページから恩恵を受ける、これが読書というか、新聞でも雑誌でも、活字を追うことの醍醐味かと思う(テレビでも起こることだけど)。49歳で胃癌で亡くなってしまった彼女の作品をどこかでまたちゃんと読もうと思う。
表の道でたまに「カツッ」と足音がすると、つい顔を上げるのだけど、もちろん入ってくる人はいないのでした。雨足もどんどん強くなっていく。
写真:今日のためにあるようなページ。

2026年9月27日(日)
13-17時オープン。9月9度目の営業日。
開店時間にかぶって降ってくる強い雨。暗い気持ちで出勤。雨ガッパを家から着込んでくる。自転車で4分の距離なのでそれは助かっている。隣の隣の「おべんとうや西」さんでお弁当を買うことを楽しみにしていたら、13時前にはや売り切れだった。実力のある店は雨は関係ないということか。
通りも店も想像以上の静けさ。シン…という音が聞こえてきそう。大きめの音でCDを聴くも虚し、たまのお客さんで慌ててボリュームを下げる。CDをかけているのは30年もののVICTORの古いプレイヤー。あちこちガタがきていて、プレイボタンを押すとたまにウガガッという音でカバーを開けようとするので、どこか機能不全となった認知症の老人のようである。プレイヤーも私も一緒に年を取った。そもそも今は店内音楽にCDなど流さないのだろうか?わからない。
確かこのプレイヤーはむかし河原町の丸善で買った気がするのだが(スピーカーが木製なのが気に入った)、丸善にそんな商品を置いていたかどうか…?さすがに気のせいか。丸善のエスカレーターや、紳士服、文房具の階などは今でもよく覚えている。
10/10-11に北山・歴彩館で行われるブックフェアの準備をそろそろせねば。狭い店内で本との格闘間近。
写真:新入荷。編集グループSUREの本。

2026年9月21日(月・祝)
14-17時オープン。9月8度目の営業日。
今日も曇り空。昨日以上に静けさの増した鞍馬口通りと寺町通りの交差点は、とても心地よい強めの風が吹いている。私は実は雨も風も好きなので、古本屋なんてやってさえいなければ、心からこの荒天を楽しめるのに、と考える。
やることは多けれど、意識がエアポケットに落ち込み、またもデスク(レジ)周りの模様替えを妄想する。妄想の中ではスペースが若干広くなっている。ああしてこうして…と思っている時が一番楽しいのかもしれない。店は始めたら日常やもんな!とは大先輩の某古書店主の言葉。とりあえず、バックヤードに飲み物用のカップを置く棚を数ヶ月前に買ってあるのでそれを壁に取り付けることから始めないと…。先延ばし癖は、宿題になかなか取り掛からない娘にもどうも遺伝してるようだ。
オンライン用のキャプション書き。数少ない新刊本のひとつ『プラハの古本屋』(中公文庫)を今頃。私も若い頃、この人のエッセイを読み感銘を受けた1人。その延長で言語学の他著書も読んだけれど、やはり散歩するように書かれる真摯で軽妙なエッセイが極上なのであった。しかし白水社から復刊本も出たし、いまちょっとした千野さんブームなんだろうか?再評価の波ってわからない。
閉店間際に当店では珍しい商品2点をお買い上げいただく。嬉しい。
写真:キンセラの野球小説2冊。装画が美しい。

2026年9月20日(日)
13-17時オープン。9月7度目の営業日。
今日は曇り空。雨じゃないだけで嬉しい。シルバーウィークなのでいつもより1時間長め。しかし店内はあまりKAWARAZU。そもそも鞍馬口通りにあまり人がいないのだが、スポ少帰りとおぼしき小学生男児集団が向いのコンビニで楽しそうにほたえてる。GARIGARI-KUN食べてる。元気でなにより。
目下の地味な悩み。店には約4坪の売り場面積があり、その奥に1坪程度のバックヤードがあり、そのわきに自分のデスクを置いてレジも兼ねているのだけど、奥すぎるというか、お客さんが入ってきてくれても、ちょっと下を向いていたら何も見えず、出ていかれる時に挨拶ができないことも多い。売れる売れないに関わらず、小屋かというほど小さな店ゆえ、せっかくなので挨拶で始まり挨拶で終われたら、と考えている。お話ししたいとかではなく、距離感は大事にした上で。独りよがりですかね...。デスクの位置を変えようかと思案中。変える?そんなことできるのか…?
静かとはいえ、何組かのお客様あり。ありがとうございます。
写真:入り口付近の様子。多肉とショップカード。

2026年9月18日(金)
12-15時オープン。9月6度目の営業日。
今日はカラっと晴れて嬉しい。店は西向きなので午後の早い時間はきれいな光が入る。ひろせべにさんに描いてもらった窓の猫がこちらを見ている。椅子に座ると、よし今日もしっかりすっきり楽しくやるぞ、と思う。まあ3時間だけど…。
短い時間にたくさんのお客さん(当店比)が来てくださる。ありがたい。若い人が渋い本を買ってくれ、近所の方がユニークな本を買ってくれる。イベントもない、出店もあまりない、ただ開けるだけの店だけど、本たちをこれからもどんどん旅に出してやりたい。親の如き。
オンラインのキャプション書き。このキャプションつまり紹介文というかアピール文というか、これもまあどうなんだろう。このスタイルでいいのか、昔も悩んで今もなんとなく悩んでいる。あっという間の三時間。外に出て、向いのセブンイレブンの変わらぬ景色にほっとする。でもずっと入り口に置いてある、TMレボリューションみたいな超強力扇風機はもういらないと思う。
写真:新井苑子装丁の昔のクリスティ本

2026年9月16日(水)
12-15時オープン。9月5度目の営業日。
またも雨。酷暑はともかく、9月にこんな長雨はあまり経験したことがないかもしれない。雨が落ちてくるまで均一台は表に出しておくが、やはり途中から中に入れることになり、店じまいより余計大変な気がする。おかげで店内は筆舌に尽くしがたい狭さ。アーケードの中の古書店はいいだろうなあ。その分家賃も桁違いなんだろうけど...。神戸元町の風景が頭に浮かぶ。
江藤淳のエッセイを一冊お買い上げいただく。この店を立ち上げた時からある在庫だったから、心の中でしばし別れを惜しむ。元気でね、いい子でね。
wi-fiが結構調子良く、1点オンラインショップにアップなどしてみる。テキストはいいが、画像のアップロードにやはり時間がかかる。家でまたやるか…。しかし普通はみなさん店舗でやってるはずと思うとやや虚しくなる。雨で随分涼しくなったがエアコンを切るほどではない。湿度が高く、路面に面したこの店もなんとなくじめじめする。ネットで見た東京の某古書店さんが「できるだけまめに本は入れ替えます」とインタビューで語っているのを見て、どきりとする。入れ替えた本はどこに置くんやろう…。
写真:夏の夕暮れの賀茂川

2026年9月15日(火)
12〜15時オープン。9月4度目の営業日。
14時から雨予報だったので、最初から均一台は中に入れる。狭い狭い。でもお客さんはほぼいなかったのでどうということもなかったのだ。静かな静かな三時間。誰にも遠慮はいらないので、原田知世と安藤明子のCDを交互に流す。
新入荷を在庫に化けさせる作業。鷲田清一の文庫本に几帳面な線が鉛筆で引いてある。喫茶店の薄い紙ナプキンをしおりとして十数枚使っている。なんとなく端正さも感じるが、容赦無く消す。「わたしはわたしに遅れている」など、気の利いた一節に線が引いてあるのをみると、知るけーと思う。なぜか痕跡を残さすまいと思う。あまり力を入れて消すのもアレだし、線引き消しは繊細な作業である。300円の文庫本にそこまでやる店もないかもしれないが…。あとは献本のお礼状を心を込めて書く。切手を家に忘れて無念。
写真:和田誠関連

2026年9月13日(日)
13〜17時オープン。9月3度目の営業日。
冊子「ノアの50年」を恵文社に納品してそのまま店へ。空はどんより蒸し暑い日。雨が気になるがなんとかもちそう。店内が狭いため、雨で外に均一台が出せるか出せないかは大問題なのだ。朝目が覚めたら売り場面積が倍になっていたらいいのに。均一本もまた足さないといつ見ても同じになってしまう。そんなに頻繁に見てくれる人もいないだろうとは思いつつも...。そういえば、こないだメルちゃんの絵本を均一に出していたらお母さんと一緒に来た可愛い3歳くらいの子が見つけて買ってくれて嬉しかったな。
今日はwi-fiの調子がいい。土日の方がいいのかもしれないがそれは謎。ついPCでイチロー対女子野球選抜チームのネットニュースを読み込んでしまう。wi-fiが光にでもなったらアマゾンprimeで野球中継とか見てしまいそうだ。お客さんは数人、それぞれの方々に色々お買い上げいただきありがたい限り。しかし禍福はなんとやらで、店じまい時にドア付近で巨大なGと戦うはめになる。戦いには勝利したが疲労困憊。
写真:新着本

2026年9月12日(土)
14〜17時オープン。9月2度目の営業日。
ここしばらく3時間営業が続いているが、家庭の事情もありそれが今はしっくりくる。3時間でも開けていたら覗いてくれる人もいる。とてもありがたい。今日は新刊で仕入れている編集工房ノアの本が一冊売れた。お会計の際に「これを?どうしてですか?」とつい嬉しくなって聞きたくなったが我慢した。お客さんとの距離は大切にしたい。
wi-fiも入れられてなかったので、PCで作業がしにくかった。それを解消するためにとりあえずモバイルwi-fiを導入。資金もないので使った分だけ払うタイプのシンプルなものだが、レジ奥のデスクで使うとまあ使いにくい。なかなか通信がままならない。携帯の電波すらたまに届きにくい位置だから仕方ないのだろうか。ケーブルを長めにして機械を窓辺に向けて置いてみてようやくwebページの閲覧が時間はかかるがなんとか...といった具合。安物買いの銭失いってやつだろうか...。小さな店はみんなどうやってるんだろう、いや普通にちゃんとしてるやろ、と思いつつまあ月に30時間ほどしか滞在しないのでこれでしのいでみる。クレジットカードを導入する時はまた考えないとなあ...そんな日がくるかわからないけど。あとはオンラインショップ用のキャプション書きを数件。
写真:デスクから見る店内風景

2026年9月8日(火)
12〜15時オープン。9月最初の営業日。
営業時間がこんな短くてお客さんなんかくるんだろうか?自問しつつもこのスタイルが一番今はやりやすい。売り上げも大事だけれど、まずは続けることを目標に。いやしかし売り上げも大事、しかも切実なのだが...。
お客さんは1人だけ。オンライン掲載の本を求めてこられたのだが、見てくれている人がいるんだと思って少し嬉しくなった。この間まで働いていた新刊書店(オンラインショップも充実していて人気)では得られなかった感覚かもしれない。その職場を離れてみて、オンラインでひとつ売るのも大変なことだとしみじみする。お買い上げありがとうございます。15時でさっと店を閉じ、自転車で4分の自宅へ帰り、子どもを迎える準備をする。
写真:ありし日の串田孫一
